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短期集中連載 大丈夫ですか? 面接対策

子供の足を引っ張らない、親の面接対策はそれが基本


学校側は面接で何を知りたいのか。読者の多くが一番気にしていることです。ちょっとオーバーにいうなら単行本1冊分のテーマですが、実は、拍子抜けするかもしれませんが、次の2つです。

学校のことをどれくらい知って受験したのかを確かめたいのが第一の目的です。入学する気がないのに受験されても困るし、あるいは、入学してから、こんなはずじゃなかったといわれたくないのです。だからこそ、学校の説明会では耳にタコができるほど学校のことを理解して受験してほしいと念を押すのです。面接では、どの学校も志望動機を聞きますが、これも学校をどの程度理解しているかを知りたいためです。

「どれくらい理解しているか」というから、みなさん、建学の精神とか教育方針や教育環境などを頭に叩きこもうとするのですが、学校側は、建学の精神や教育方針などを聞きたいわけじゃありません。学校のことを理解した上で、どれくらい本気で入りたいと思っているか、それを知りたいだけです。

ですから、パンフレットに書かれているようなことをしゃべるのは歓迎されません。相手はうんざりするだけです。20年も30年も学校に在職している試験官なら、誰よりもよく学校の良さを知っています。付け焼き刃的な知識は通用しません。それよりも、御校の生徒を登下校中によく見かけるが、とてもいい子なので感心している。たぶん御校の教育方針が立派だからと思う。私の子供もそうした環境で学ばせたいと正直に言ったほうが好感を持たれます。このセリフの中に、学校の教育理念に近い言葉をさりげなく盛り込ませればいいのです。

面接のもう1つ目的は、どんな親かを知りたい、つまり親の顔を見たいのです。願書には、親の学歴や勤務先を記入する欄がありません。子供の成績本位で合否を決めなさいという文部科学省の指導方針が出ているためです。しかし、子供本位といっても、5歳か6歳の子供を相手にする試験です。ペーパーテストや行動観察だけで適正な評価ができるはずがありません。いったん入学させてしまえば、最低でも6年間、系列校をもっている学校なら12年間、もしくは16年間も預かるのですから、どんな親に育てられているのかを知りたいのは当然です。親に何らかの問題があった場合、トラブルの種を抱え込んだようなものです。

ところが、親を判断する材料がありません。このため多くの幼児教室では、もし、有利な材料になると思うのであれば、願書の備考欄に職業や学歴を記入するように指導しているわけです。しかし、それでも判断材料が何もないよりはマシという程度のものです。だから、親を見たいのです。むろん、10分足らずの時間ですから、何もわからないのが実状です。現実問題として、親の顔を見て、この親とずっとつきあえるかどうか、その程度のことしかわからないと思います。この親は困るなと思えば、子供の成績がよくても合格はむずかしいでしょう。

わずか10分足らずの面接では第一印象に頼らざるを得ないのです。面接を受ける側の親は、どんなことを質問されてもいいように練りに練った答えを用意して面接に臨んでいます。たとえ早期退職を勧奨されていたとしても、自分こそ会社を再建するのに不可欠の人材だくらいのことは、当然、理路整然と、しかも態度も堂々と言い切るでしょう。しかも父親の多くが「あるべき父親像」を完璧に演技するのです。どんな親か、どの程度わかるかは疑問です。企業の面接でも、人事担当から役員面接まで行き、その間に興信所による身辺調査をしても、こんなはずじゃなかったというケースはいくにでもあります。学校側が面接で知り得るのは、ずっとつきあえる親かどうかを判断するくらいなものというのが現実です。

ですから、学校側の質問に対してどう答えたらいいかは、乱暴な言い方ですが、そんなに神経質にならなくてもいいと思います。幼児教室の多くが模擬面接試験を実施していますが、パンフレットに書いてあるようなことを丸暗記する必要はありませんとか、極端な場合は、面接に関しては練習をすればするほど不利になりますとアドバイスしているのです。緊張して、言葉に詰まったらどうしようなどと、そんなことは気にする必要はありません。緊張して、質問に答えられなかった父親に対して、逆の立場だったら、私も同じだったかもしれませんと助け船を出した面接官もいたほどです。この父親は中学の教師ですから、しゃべることには慣れていたはずです。しかし、あがってしまって、まともに答えられませんでした。でも、合格しています。この父親なら、「ずっとつきあえる」と判断したのだと思います。

面接に臨んだら、ありのままのお父さんとお母さんでいいのです。何としてでも、わが子をこの学校に合格させたいという熱意があれば十分です。「いい父親」「いい母親」を演じようとすればするほど、お子さんの足を引っ張ることになりかねません。


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