願書・面接資料添削講座をご利用いただいているかたには、何度も申し上げていることですが、願書を書くときのポイントは2つです。1つは、どんなお子さんか。もう1つは、受験校に対する理解度。どの程度、受験校のことがわかった上で志願したのか。添削に際しては、この2つのモノサシで皆様の文案を拝見していますが、面接官の関心事も一緒とおもっていただいてけっこうです。
どんなお子さんか。思いやりがあって、やさしくて、気働きができて、きちん挨拶ができて、ルールを守ることができて・・こういう文言が並ぶケースが目立ちます。幼児教室で仲良しになったお母さん方や幼児教室の先生から、この受験校に合格するのはこれこれのタイプの子が多いから、それに合わせて書いたほうがいいとアドバイスされたかもしれません。1つでも多いほうがいいとばかり、あれやこれやたくさん詰め込んでしまうのだとおもいます。
でも、5歳6歳の子どもが、思いやりがあって、やさしくて、気働きができて、きちん挨拶ができて、ルールを守ることができて・・というのは、ヘンだとおもいませんか? そんな「いい子」はいません。我が儘で、強情で、叱れば泣くかゴネる。弟や妹に意地悪をする。泣かす。暴論を承知で申し上げると、これが5歳6歳の子どものありのままの姿です。面接官もその辺りのことは百も承知です。
だから、我が儘で、強情。叱れば泣くかゴネる・・などと、わが子のありのままを書いてもいいということではなく、面接官が知りたいことは子どもの資質です。学校の教育方針を受け入れるだけの資質があるのかどうか。たとえば、好奇心の強い子か、知識欲の旺盛な子か、我慢強い子か、友達と仲良く遊べる子か・・その辺りを判断できる材料を提供したらいいのです。
受験校の理解度はどれくらいか。ホームページからの抜き書きのようなことが書いてあれば、合格しても入学する気がないのではないかと面接官は疑問を抱きます。父親が学校説明会やいろいろな行事にも参加していないというのであれば、疑問は確信に変わるでしょう。入学する気のない志願者に対して合格させるほど甘くはありません。受験校の理解度とは、なんとしてでもわが子をここに通わせたいという親の熱意のバロメータとおもってください。
受験に対する父親の役割は、志望理由を考えることと、合格したら入学するかもしれない学校の説明会には万難を排して出席する。この2つです。
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