今年受験を終えた保護者の方々からも同じような感想をいただいております。父親への質問が多くなった理由はいろいろ考えられますが、合格しても入学する気があるのかどうかを知りたいためと考えられます。
多くの受験者は4〜5校を受験します。7〜8校受験するという人もいます。入学するのは1校だけです。そうすると、合格したほかの学校に対しては「合格辞退」ということになります。
一時期、定員割れとなった学校が続出したことがありました。数名の定員割れであったら2次試験は実施しないとおもいますが、実際の入学者は定員の半分に満たなかったというばあいは二次三次募集もあり得ます。校長先生や入試担当の先生方に対する学校理事側からのプレッシャーはかなり強かったと想像できます。
そこで、合格しても入学する気があるかどうかを見極める一つの方法として、父親への質問が多くなったとおもわれます。
抽象的な志望理由とか、ホームページからのコピーのような志望理由であったら、父親の本気度に疑問符がつきます。多くの学校で学校説明会に参加したかどうかを問います。参加していなければ「かなりの減点」となるでしょう。
わが子の教育方針を問われて、「元気でありさえすればよい」と答えたばあい、わが子の将来像をきちんと考える父親であってほしいというのが多くの私立の姿勢です。お子さんが仲良くしているお友達をフルネームで3人おっしゃってくださいと質問されたケースもあります。
この学校の良さを、いま、この場でお子さんに説明してくださいと質問するような学校のばあい、ふだんの父と子の会話を重視しているのかもしれません。
小学校受験は母親の試験といわれていますが、いまや、父親のありようが合否を左右すると言ってもいいでしょう。 |